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「アンパンマン」の作者、漫画家のやなせたかしさんが13日、
入院していた東京都内の病院で、心不全のため94歳でお亡くなりになったそうです。



　1973年に絵本シリーズになったアンパンマンは、卑劣な悪者に虐げられている人たちを助け、
自分の頭になっているアンパンを与えて食べさせた。番組開始当初、自分の頭をちぎって与えると
いうのがショッキングで番組は20回ぐらいで終わると思われていたそうです。
それがなんと、1988年に始まったアンパンマンのテレビアニメは現在も放送が続いています。
「本当の正義の味方は、戦うより先に、飢える子供にパンを分け与えて助ける人だろう、と。そんなヒーローをつくろうと思った」
　平成２４年夏、「アンパンマン」の劇場版アニメの公開時、やなせさんはこう語っていたそうです。

「自分のあんぱんでできた頭をちぎって、弱った人に与える」というアンパンマンには、やなせさんご自身の
昭和１６年に徴兵され、中国へ出征。戦地では食料がなく、タンポポなどの野草を食べたこともあって、人間にとって最もつらいのは「飢え」だと痛感されたというご体験が、その「弱い者に寄り添い、自らを犠牲にして
子供を助ける。」というヒーロー像として反映されていたのですね。

　「正義とは、ミサイルをぶっ放して相手をやっつけることなのか。俺はそうじゃないと思ったのね」。戦争では人間魚雷の特攻隊員だった弟さんも亡くされたそうです。正義とは何か。敗戦をきっかけに考え、その答えが「アンパンマン」のユニークなキャラクターに結実したのだそうです。

　アンパンマンは香港（Hong Kong）やブラジルなどでも人気で、関連商品も多い。1700以上のキャラクターが登場するアンパンマンは、2009年に最もキャラクター数が多いアニメ作品としてギネス世界記録（Guinness World Records）に認定されているそうです。弟さんへの追悼の意味も込められたのかもしれませんね。

それから、数十年に一度といわれた大型台風２６号の影響で自然の猛威を感じる災害が伊豆大島でまた起きてしまい、たいへん残念です。今もなお二次災害に気をつけながら、行方不明者の捜索が続けられています。
被害が拡大せず、また、お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。